みなさんこんにちは!
元少年野球コーチNです。
子供が野球を始めたので、教えてあげたいけど、どんな練習をすればよいのか分からなくて困っているお父さん、お母さんはいませんか?
子供はすでにレギュラーだけど、バッティングだったり、守備だったり、苦手を克服するのに効果的な練習方法を知りたいお父さん、お母さんもいるのではないでしょうか?
僕の息子は小学校三年生で野球を始めました。
でも、息子は逆上がりができないのは当たり前。
縄跳びがとべない、ブランコがこげないくらい筋金入りの運動音痴でした。
せっかく本人が興味を持って始めた野球でしたが、ギクシャクしたセンスのない動きでとてもじゃないけど試合に出られるレベルではありませんでした。

試合中ベンチにずっと座っている息子はみたくないと、ここで一念発起。
息子のチームのコーチになって一緒に練習をやることにしました。
その甲斐もあって、なんとかレギュラーになって、試合で(時々)活躍できるくらいになりました。
レギュラーになれたのは、もちろん本人が努力したからです。
でも、いろいろと試行錯誤を繰り返しながらやってきた練習内容も効果があったのだと思います。
ここでは、実際に息子と一緒にやってきて、効果があったと思う練習のコツやノウハウについてまとめてみました。
運動神経の良い子はもちろん、普通の子や運動オンチの子でも野球をうまくできるようなコツやノウハウだと思います。
お子さんをレギュラーにしたいお父さん、お母さん、少年野球の効果的な練習方法を探しているお父さん、お母さんに向けて書いてみましたので是非読んでみてください。
ポイントは以下の5つ!!
・まずはバッティングよりも守備を伸ばす
・キャッチボールの教え方
・ゴロの捕球は、捕る場所にこだわるとうまくいく
・バッティングは外角を打てるようになれば一皮むける
それではいきますっ!
子供の特性にあった教え方をすればグンと伸びる!
子供は大人の縮小版ではありません。
子供と大人は、身体のつくりがそもそも違います。
子供の骨はまだ発達途中で柔らかいのです。
なので、オーバーワークは禁物です。
投げすぎや、走りすぎによって怪我をしてしまうこともあります。
重いバットを振りすぎると、腰を痛めることもあります。
練習のやりすぎ、試合のやりすぎで子供が怪我をさせてしまうのは避けなくはなりません。
練習量には常に気を配りましょう。
子供の感じ方とか、考え方も大人と違います。
子供は飽きっぽいし、忘れっぽい。
低学年であればなおさらです。
子供のそんな特徴をあらかじめ理解して、それに合わせた教え方をするのが大事です。
擬音を使ってできるだけシンプルに伝える
低学年のうちは、特にそうですが、子供には難しいことを言っても伝わりません。
教えたがりの人は特に注意が必要ですが、細かいことを伝えたくなる気持ちをぐっと抑えなくてはなりません。
技術的な説明をするよりも、「ビュンとバットを振る」とか、「ターン・タ・タンのタイミングでゴロを捕る」など、擬音を使って伝えるほうが理解してくれます。
言いたいことがうまく伝わる擬音をさがしてみて下さい。
それでも、高学年になれば、理解力が増してきます。
少し難しい話をしても分かります。
「トップからインパクトまで遠回りしないでバットを出そう。」とか、
そんなレベルの話をしても大丈夫です。
(この場合、事前に基本的な知識を教えておく必要はあります。)
それでも大人と話すときと比べて、できるだけシンプルに伝えようとする努力が必要です。
何度も同じことを繰り返し伝える
子供はこちらが伝えたと思っていてもすぐ忘れちゃいます。
何度もしつこいくらいに繰り返し言うことが大事です。
子供に教えたことが伝わっていないのは、子供が悪いのではなく、指導者が悪いのです。
しつこく繰り返し言っていると、そのうち言ったことが右から左に抜けていきますが、そうなったら子供に質問して答えさせるのも有効です。
答えを知っている子は答えたくて、「はい!はい!」と手を上げて答えてくれます。
飽きさせない工夫が大事
子供は飽きっぽいです。
めちゃめちゃ飽きっぽい生き物です。
集中力なんて期待しないでください(笑)
低学年は、退屈したら練習そっちのけで砂いじりをはじめます。
高学年だって集中力が切れてきたら勝手におしゃべりをはじめて練習どころではなくなります。
子供を練習で飽きさせないコツは3つあると思います。
・同じ練習を続けない
・ゲーム性をもたせる
この中でも、子供はゲーム要素のある練習が大好きです。
たとえば、地味なバント練習でも、「ニアピンバント選手権」 などという名前をつけて、狙った方向にバントを転がした選手が勝ちというゲームをやると盛り上がります。
「バント練習の後でニアピンバント選手権をやるよ」と事前に伝えておくと、その前のバント練習も集中して取り組んでくれます。
小学生のうちはテクニックを身に付けさせる
「ゴールデンエイジ理論」って聞いたことありますか?
「ゴールデンエイジ理論」とは年齢にともなって人間の能力が急激に成長する時期の目安のようなものです。
この理論では、ゴールデンエイジと呼ばれる9歳から12歳のころに技術がもっとも身に付くといわれています。
さらにゴールデンエイジ以降は、中学生のころは心肺系が成長し、高校生になると筋・骨格系が成長するといわれています。
つまり、子供の成長の順番を考慮してトレーニングメニューを考えることが必要なんですね。
ざっくり言っちゃうと、
・心肺機能が発達する中学生はスピード系、スタミナ系の練習を取り入れる
・筋力トレーニングは高校生になってから
という順番で鍛えていくといいと言われています。
小学生にグラウンドをぐるぐる何周も走らせるような練習をさせたり、筋力トレーニングをさせてもあんまり意味がないんですよね。
まずはバッティングよりも守備を伸ばす
自分の子供が試合でヒットを打つのを見るのは気持ちいいものですよね。
きっとどんな親でもそうだと思います。
なので、親子で練習をするとバッティング練習の時間が多くなると思います。
でも、バッティングは水物とよくいいますが、まさにその通りで、いくら打撃のいい選手でも毎試合ヒットを打てるかというとそうでもありません。
それに、野球は投手有利なスポーツなので、相手によいピッチャーがいるとそうそうヒットも出なくなります。
それに比べて守備には好不調の波があまりありません。
守備のいい選手は計算が立ちやすいのです。
なので、少年野球でレギュラーを目指すなら、先ず安定して守れる選手になるといいと思います。
狙ったところにボールを投げられる
ときどきファインプレー
難しいことはできなくても確実に守ってくれればいいと思います。
守備の中ではスローイングが大事!!
ゴロをトンネルしたり、フライを落としたり。
捕球のミスは目立つので大きなミスに見えますが、実は、ランナーの進塁に直結するスローイングのミスのほうが痛いミスなんですよね。
なので、守備の中でも、先ずは安定したスローイングを身に付けるといいと思います。
といっても長い距離を投げられるようになる必要はないと思います。
小学生のうちは、本塁から二塁、一塁から三塁の距離をやや山なりのライナーで投げられるようになれば問題ないのではないでしょうか。
遠投はしなくてもいい
キャッチボールのとき、グラウンドの端から端をつかって遠投をさせているチームもいます。
でも僕は少年野球の試合で、そこまでの距離を投げる必要があった場面に出くわしたことはありません。
まだ身体ができていない時点で、必要以上に遠投を繰り返すことは怪我の原因にもなりますよね。
個人的には、少年野球の練習で遠投をやる必要はないと思っています。
キャッチボールの教え方
投げる動作は普段の生活の中でほとんどすることがありません。
勝手に身に付くことがないんですよね。
なので、上手にボールを投げられるようになるには練習が必要です。
スローイングの練習はキャッチボールが基本です。
ここでは、キャッチボールの教え方について触れたいと思います。
キャッチボールはふたつの力でボールを投げる
ボールを投げるときに「ふたつの力でボールを投げる」と説明すると子供が理解しやすいと思います。
ふたつの力とは、「ひねる力」と「体重移動の力」です。
ピッチャーが身体を開いて投げちゃいけないのは、身体が開くと「ひねる力」を使うことができなくなるからですね。
このような技術の話は、あまり細かく伝えなくてもいいと思います。
整理してシンプルに伝えることが必要だと思います。
シンプルに同じことを繰り返し伝える。
これが大事ではないかと。
キャッチボールはくるぶしの向きを教える
キャッチボールをするときは、
「くるぶしを相手に向けてから投げる」
「グラブを持っている方の肩を相手に向けてから投げる」
とアドバイスするとうまく理解してくれると思います。
ひねりの力を使って投げるようになります。
「相手の胸を狙って投げる」と言いますが、正しくは「相手の利き手の肩あたりを狙って投げる」です。
そこに投げた方が、相手がグラブの中にあるボールを持ち替えやすいからですね。
低学年のうちは胸を狙って投げると教えて、高学年になったら利き手の肩あたりを狙って投げると教えるといいと思います。
(できるかどうかは別として)
捕ってすぐに投げ返すクイックの練習もしますが、この時にこそ「くるぶしを相手に向けてから投げる」としつこく言ってください。
早く投げ返すことばかり意識すると手投げになってしまうので、足に意識を向けさせるといいと思います。
相手にくるぶしを向けるだけでなく、つま先を向けるとアドバイスすることも大事です。
慣れてきたら片手で捕ろう
キャッチボールでは、足を動かしてボールの正面に入ってグラブに手を添えて捕るのが基本です。
昔から言う両手でボールを捕るってやつですね。
でも、慣れてきたら、ボールを片手で捕ってもいいと思います。
僕は片手捕り推奨派です。
キャッチボールをやり始めると、そのうち正面のボールはほとんど捕れるようになりますよね。
そうなったら、ボールがそれても足を使って正面に移動しないで、グラブだけ動かして片手でキャッチするように教えます。
難しいボールを難しく捕ることでグラブさばきが上手になってきますよ。
ゴロの捕球は、捕る場所にこだわるとうまくいく
ゴロの捕球がうまくいくかどうかは、ゴロをどの位置で捕るかによって大きくかわってきます。
一番捕りやすいバウンドは、頂点を過ぎてから落ちてくるボールです。
その次に捕りやすいのは、ショートバウンド。
一番捕りにくいのは地面に跳ね返ってから、ボールが上がってくる途中のバウンド。
ハーフバウンドってやつですね。
身体に向かって跳ねあがってくるハーフバウンドは捕りにくいですよね。
エラーの多くはこのバウンドが合わないことによって起こります。
難しい場所で捕るとエラーします。
いい場所に入ることができました。
これなら捕ることができそう。
足がとまって、ハーフバウンドの位置に入ってしまいました。
ボールが身体に向かってきて思わず顔をそらしちゃいました。
これでは捕ることはできないですよね。
息子にありがち。
残念なエラーです(苦笑)
ゴロは基本的にショートバウンドで捕れる場所に移動して捕球すると教えるとよいと思います。
よい場所で捕るためには、ゴロを捕るとき「前に出る」必要があるのです。
ノックのときに単に、「前に出ろ」だけしか教えないと、子供はなぜ前に出る必要があるのか分からないですよね。
理由もちゃんと教えてあげると分かりやすいと思います。
いい場所で捕球する練習法
10メートルくらい離れた場所からツーバウンドかスリーバウンドで捕れるような腰くらいの高さくらいのゴロを投げてあげます。
受ける方はそのゴロをすべてショートバウンドで捕るようにします。
ショートバウンドする位置を予測してそこに移動して捕る練習を繰り返します。
バッティングは外角を打てるようになれば一皮むける
少年野球でもそこそこのピッチャーになればコースを狙って投げるコントロールがついてきます。
その場合、ほとんどのピッチャーは外角をねらって投げてくるんですね。
そうなると、バッターも外角を待っていればいいのですが、子供は練習しないと外角をうまく打つことができません。
コースに関わらず外角も内角も同じように振ってしまうので、コースの打ち分けができないのです。
右バッターであれば外角を引っかけてサードゴロになります。
もしくはこすって一塁側ファールフライ。
少年野球ってこのパターンの凡打がすごく多いと思いませんか?
高学年になってある程度バットをまとも振れるようになったら、外角打ちを練習するのがオススメです。
外角打ちの練習方法はふたつあります。
・外角球をセンターから右方向に打つハーフバッティング
バッターの背中側からトスをあげるティバッティング
トスを上げる人は、バッターの背中側から外角にトスをあげます。
バッターはボールをひきつけて、引っ張らずセンターから右方向に打ち返します。
引っ張るとトスを上げている人にボールが当たるので気を付けて。
外角球をセンターから右方向に打つハーフバッティング
ふたつめは、外角のやまなりのボールをセンターから右方向に打ち返すハーフバッティングです。
芯にあてることを意識して、身体を開かずに打ち返します。
ちょうどいい動画があったので参考に。
打っているのは息子ですが、いいフォームで打つことができました。
このふたつの練習で、身体を開かずに打つバッティングフォームを身体に覚えこませます。
コースの打ち分けができるようになると打率がだんだん上がってくると思います。
外角球の打ち方を覚えるのと同時に、強く振る練習をやった方がいいと思います。
「うまく打つこと」と同時に「強く打つこと」も身につけるとよいと思います。
まとめ
いかがでしたか。
僕は息子を教えるだけでなく、チームのコーチとして息子のチームメイトも教えてきました。
今回は、実際の指導の場で得た少年野球の練習のコツやノウハウについてまとめてみました。
子供をレギュラーにしたいと思うお父さん、お母さんには役立つ情報だと思います。
お子さんをやる気にさせて、楽しく頑張ってレギュラー目指してくださいね!
うちの息子もこれからも野球を続けますので、お互い頑張りましょう。
少年野球をする新小5息子の父です。
記事と同じく投球時に体を開くクセを直すべく踏み出す足をまっすぐ相手に向ける事をしつこく言っています。改めて間違いではない事を認識しました。
打撃は今はボールの芯をヘッドで叩き、強いライナー性を意識させるようにしています。これが出来てくれば記事中の外角を意識した打撃練習をさせてみようと思いました。
こんにちは!毎日朝練頑張ってるんですね。
素晴らしいです。
五年生から六年生にかけては急激にうまくなるので、練習していて楽しい時期ですよね。
振り返ってみるといつの間にか出来ることが増えていると思います。
うちもこれからです。
お互いがんばりましょー!!